私は勘違いをしていたのですが、
本書は『魔法のように売れる営業術』の本ではありません。
『営業を通じて人生を好転させよう』といった内容の本です。
もくじ
1.人間は営業をしながら生きている
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人は生まれた時から営業をしています。
生まれたら泣いて母親に営業をします。
「私はこんなにお腹が空いているんですよ。」
「だからご飯をください。」
好きな人ができたら自分を営業します。
「自分はこんなに素敵であなたのことを思っているんです。」
「だから付き合ってください。」
就職をするときはまさに営業です。
「私は今までこんなことを学び、こんな長所があります。」
「だから御社で働かせてください。」
友達に愚痴を言う時だって営業です。
「私は周りにこんな目に遭っているの。どうにもならないの。」
「どう?私って可哀想でしょ?」
ですので「こんな人にオススメ」とは書きますが、
営業に関係のない方にもぜひ読んでいただきたいです。
2.こんな人にオススメ
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- 人間関係に伸び悩んでいる人
- サクセスストーリーが好きな人
- 営業成績に伸び悩んでいる人
3.本書の特徴
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この本は物語形式を採用しており、
堅苦しいビジネス本や自己啓発本にアレルギーのある人でもスッと読み込むことができます。
もちろんこの本では営業マン向けのテクニックも解説されているのですが、
最初に述べた通り営業技術がメインの本ではありません。
なので今回は細かい営業技術は無視をして、
私が心に刺さったポイントを軽くまとめてみました。
4.自分の中にある固定観念をぶっ壊せ
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固定観念とは自分の中にある思い込みのことです。
弱気なアドバイザーとも言い換えることができます。
風邪を引く日はいつも雨が降っている
→今日は雨だから体調が悪くなるよね
私がモテないのは顔が悪いせいだ
→顔が良くない人は女性と付き合えないよね
『転職なんか無理だ』と上司に怒られた
→今の仕事は合ってないけど、転職なんてできるわけがないよね
こんな『自分の中にある勝手なイメージ』が固定観念です。
この固定観念は厄介です。
イメージの限界が自分の限界だという思い込みにもつながってしまいます。
それがわかる、営業マンの例え話を紹介します。
アフリカに行った靴の営業マンは現地を見て言いました。
「ここでは靴は売れません。みんな裸足で生活をしています。」
しかし別の会社の営業マンはこう言いました。
「ここではみんな裸足で生活をしています。 私はここで靴の素晴らしさを伝えます。 ここなら靴が大量に売れます。」
最初の営業マンは「靴を履かない=靴が売れない」という固定観念にとらわれていました。
可能性を広げるには想像力を鍛えるしかありません。
その人の固定観念とは、その人の知識・経験・環境に強く影響されます。
想像力を鍛えるためには多くの知識や経験を積み、
場合によっては大きく環境を変える勇気を持ちましょう。
5.人生は成功より失敗の方が多い
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人生では100回挑戦しても1回しか成功しないことは珍しくありません。
失敗に向き合わないから挑戦に消極的な人が多くなってしまいます。
先ほど述べたようなできなかった理由を並べてしまうと、
固定観念になって心が支配されてしまいます。
失敗の原因や事実をしっかり考え、失敗から学びましょう。
私はこの言葉が大好きです。
人生に失敗がないと、人生を失敗する。
6.口は一つ、耳は二つ
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人間関係の基本は「相手の話を聴く」ことです。
耳で聞くだけではダメです。
「心で聴く」のです。
人は自分の中にあるモヤモヤを吐き出さないと、相手の意見を聞くことはできません。
もし相手の悩みを解決できるアイデアを持っていたとしても、
話を遮ってしまっては相手は受け入れてくれません。
水でいっぱいのコップに新しい水は入りません。
それと同じです。
人は悩みを解決しようと思っていません。
人は一年前の悩みはなかなか覚えていないものです。
人は悩みを解決したいのではなく、ただ理解して欲しいのです。
自分が喋る前に、まずは相手の話をよく聴いてあげましょう。
7.まとめ
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一番最初に述べたように、本書は物語形式を採用しています。
主人公が素敵な師匠と出会い、師匠からの教えをコツコツと実践していき、
社内一の営業マンになるストーリーも一緒に楽しめます。
私は学生時代に読んだ進研ゼミの漫画を思い出しながら読んでいました。
本書では細かい営業技法も解説していますが、
どれも結構気になるものばかりでした。
- 二者択一話法
- イエス・バット話法
- 質問話法
- 類推話法
- 推定承諾話法
- 肯定暗示法etc.
人は誰しも自分を営業しながら生きています。
これらを駆使して自分を営業するかはその人次第です。
けれども世の中にはこのようなテクニックを駆使して、自分に営業をかけてくる人はたくさんいます。
そんな人の悪い手にかからないように、
本書を読んで楽しみながら、この手に対応する防御力を身につけるのも良いのではないでしょうか。
売れる営業のテクニックなんて、この世には存在しません。
営業はテクニックじゃないんだ。
僕が教えられることは・・・、多分、営業という職業の素晴らしさだけかもしれない。
主人公の師匠 紙谷さん