本書は「嫌われる勇気」でもお馴染みの古賀史健氏が記した、文字通り文章を書く上での指南書になっています。
指南書と言ったが特にハードルが高いものはなく、
文章を書くうえで少しの意識改善をしてコツコツと積み重ねていけば自然と文章が上達できるのだと著者は示しています。
もくじ
1.こんな人にオススメ
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- ブログ、SNS等で上手く文章を書きたい人
- 企画書、社内文書をまとめるのが苦手な人
- 自分の考えが「やばい」「面白かった」でしか表現できない人
2.文章を書くのに大事なのは「リズム」
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本書では文章に大事だことは「リズム」だと書かれています。
「リズム」とはざっくりというと「文が澱みなく流れていること(流れ)」なのだと私は解釈しました。
文がおかしい時は大概文章そのものがおかしいのではなく、
文と文の「繋げ方」や「展開の仕方」がおかしいことになっています。
「流れの悪い文章」になると主張が支離滅裂になり、
テンポよく文字が脳に入ることができません。
それを回避するために、論理をしっかりするだけでなく文と文を繋げる接続詞を適切に使用すること、
そして『論』(=主張)と『理』(理由)の繋げ方が破綻していないかをしっかりと意識することが大切なのです。
3.文章の対象は狭く
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皆さんは文章を書く時に読み手を想定していますか?
私のようなブロガーやTwitter運営で陥りがちな罠なのですが、
多くの人に届けようと、老若男女を問わない文章というのは案外誰にも届かないものです。
YouTubeのチャンネルでもHIKAKINさんはキッズ向けの動画作りをします。
貴ちゃんねるずではファンやご自身の番組を試聴していた方向けの動画が多いです。
それと同じように文章を書く際にも、読者となる人物をしっかり形作ってから書くようにしましょう。
誰に向けた文章かわからないと、
ある程度論理がしっかりしているだけでは感情移入をして文章に没頭することができません。
逆に対象がはっきりしており状況や情景が鮮明な文章というのは、
たとえ自分が対象に当てはまっていなくても簡単に想像できてしまいます。
心情描写がはっきりしたラブソングに、自身の経験がなくても感情移入してしまうのと同様です。
そして実際に自分が文章を書く時に意識する相手は二人のうちのどちらかです。
- 10年前(過去)の自分
- 特定のあの人
私の場合は「過去の自分てどんなだっけな?」と考え出すと筆が止まってしまうので、
大学時代の読書嫌いな友人に向けて書籍の内容を解説するように文章を作るようにしています。
そして出来上がった文章は
「自分の親に見せてもわかりやすいかな?」
ということを意識して読み返しましょう。
文章を書く目的は「読み手を動かすこと」です。
専門用語まみれの文章では読者の心を揺さぶり行動させることなど不可能です。
- 読み手を明確にして書き
- 素人にもわかりやすくなっているか読み返す
これらを意識して数を重ねていけばグッと読者を惹きつける文章が上手くなっていきます。
4.まとめ 〜私が本書を好きな理由〜
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そもそも私がブロガーとして「読みやすい文章」を欲していたので、本書の内容は本当にためになりました。
それだけでなく、本書は一冊の本として非常に読みやすかったです。
タイトルが「文章講義」なのに読みにくい文章だったら納得がいきませんが、
全体を通して本書の主張をしっかりと実践されている文章でした。
読みやすい本なので単純に読書としてだけでも楽しめる一冊です。
それだけでも面白い本なのですが、
ぜひ本書を読んで少しでも「読みやすい文章」を実践していただきたいです。
ブログやSNSの発展とともに、文章を書く機会はこの先増えることはあっても減ることはありません。
そして文章を書いてアウトプットをすることは自身の知識定着や考えの整理には非常に役立ちます。
人は解を得るために書くのだし、解がわからないから書くのだ。
考えるために書きなさい。
と記されていました。
私は塾講師時代、成績上位の生徒が下位の生徒に勉強を教えているシーンを何度も見ました。
今思い返すと、「成績がいいから教える」のではなく「教えるから成績がいい」ということだったのかもしれません。
私もまだまだ文章の勉強中です。
皆さんも時代が必要としている文章力を、本書から学んでみませんか。