【書評】鬼速PDCA【社会人の必須スキル】

なるほどね

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タイトルに「社会人必須スキル」と書きました。

もっと言えば、「老若男女全員が取得すべき、努力の方法」と言っても過言ではありません。

本書からは、「なぜ自分が目標に向かって行動できなかったのか」を勉強することができます。

もくじ

1.PDCAってなに?

PDCAってどんな印象をお持ちですか?

  • 意識高い系の好きな言葉
  • 単なる試行錯誤
  • 管理職向けのビジネススキル

私はこんな感じの印象でした。


ざっくりと説明すると、

  1. 計画(Plan):到達したいゴールを決め、それを数値化する
  2. 実行(Do):ゴールを細かく分解し、毎日のチェックリストに落とし込む
  3. 検証(Check):②の振り返り、ゴールに向かっているか確認する、①に対して②が正しいのか疑う
  4. 調整(Adjust):①がしっかり進んでいるか、①で定めたゴールが正しいのか疑う

と言った感じです。


疑うという単語が二回出てきましたが、

①計画と②実行が連動しているのかを疑うのが③検証で、

そもそも①で決めたゴールに誤りがないか疑うのかが④調整です。


具体的な例を挙げると、


目標:語学留学をしたい

  1. 計画:3ヶ月後の英検2級に合格する←ゴールがある、期日がある
  2. 実行:それまでにテキストを二周する・一日あたり3ページこなす←毎日チェックできる
  3. 検証:週に一回、テキストが振り返る・新しいテキストの方が良さそうだから検討する←実行を振り返る
  4. 調整:語学留学と英検の有無は関係なかった・別の方法を考える

適当ですがこんな感じです。

①で計画を作ったあとは、毎日②行動をします。

③の検証は週に1回程度、④の調整は月に1回程度振り返るというようなイメージです。

2.計画も実行もあくまで仮説

ここで気をつけるのは、計画は仮説ということです。

なので実行も、本当にそれを続ければゴールに到達できるのかはわかりません。

なので

  • 仮説だから違うのは当たり前
  • 間違っていたら修正しながら進めばいい

というメンタルで計画と実行を繰り返していきます。

3.実行は因数分解

この記事ではPDCAのうち、

Dの実行を少し詳しく解説します。

ステップ1:計画を自分の行動に変換する

今回は計画で「3ヶ月後の英検2級に合格する」をゴールに決め、

  • テキストを毎日こなす
  • 単語を毎日勉強する
  • YouTubeでリスニングする

にしたとします。


計画の段階では目標でしかないこれらを、自分が行うべき行動に変えていきます。

  • テキストを買う
  • テキストを2周する
  • テキストを3種類こなす
  • 単語帳を買う
  • 5700単語を一通り勉強する
  • 単語帳を2周する
  • 移動中にリスニングをする
  • 家でずっと聞く
  • そのためのリスニングチャンネルをYouTubeで探す

ステップ2:行動に優先順位をつける

優先順位のつけ方は「効果」「時間」「手軽さ」を考えると決めやすいです。

  • テキストを買う
  • テキストを2周する
  • テキストを3種類こなす
  • 単語帳を買う
  • 5700単語を一通り勉強する
  • 単語帳を2周する
  • 移動中にリスニングをする
  • 家でずっと聞く
  • そのためのリスニングチャンネルをYouTubeで探す

ステップ3:行動を定量化する

定量化とは「検証時、どれだけ進んだかがわかるようにする」です。

例えば検証を週に一度行うのであれば、それに合わせて行動を分解します。

  • テキストを買う←買ったか
  • テキストを2周する←1週間で16ページ
  • 単語帳を買う←買ったか
  • 単語帳を2周する←1週間で100語ずつ
  • 移動中にリスニングをする←1週間で7動画
  • そのためのリスニングチャンネルをYouTubeで探す←探したか

ステップ4:毎日のToDoに落とし込む

行動を「実行の際に迷わないレベルまで分解」してあげます。

スケジュール帳やスマホで、毎日チェックできるレベルになっているのかが目安です。

  • 帰りに本屋へ行って購入する
  • 一日3ページ進める
  • Amazonで単語帳を注文する
  • 一日に20単語を覚える
  • 一日1動画リスニングする
  • 英検チャンネルをオフラインでも聴けるようにする

ステップ5:進捗確認をしながら実行に移す

4.まとめ

鬼速PDCAのいいところは、

「毎日のToDoリストをこなしていけば、勝手に自分の目標に向かって進んでいる」

ということだと思います。


三日坊主の人間の考えることは

  • 昨日〇〇したけど、今日はなにをすればいいかわからない
  • 毎日成長する実感がないから飽きる

ということだと思います。私もそうです。


しかし毎日やることが決まっており、

しかも日々振り返りをするこの方法は一挙両得で、まさに三日坊主向けの方法だと、

三日坊主の私は感じております。


もちろんその手前の計画を練る段階も重要です。

著者曰く、

(PDCAが失敗するのは)計画の段階で曖昧な計画しか立てておらず、

その結果、振り返りがしたくても大雑把な検証しかできていないというケースがほとんど

とのことです。

挫折する半数は計画(Plan)に問題があったと仰っております。

計画を練りすぎても先に進めないし、

粗すぎてもゴールに向かうことができず、明後日の方向に進んでしまいます。


大事なのはその中間のバランス感覚です。

計画とはあくまでも仮説です。

仮説をたて、自分のいる位置を確認したら、

あとは日々行動しながら仮説を修正していけばいいのです。


仮説に誤りがあると新たな課題になりますが、

課題が出てこないのはその場から動いていないことです。


人間が黙っていても、時間は流れていきます。

進歩がないというのは、流れている時間から見ると後退しているのと同じです。

著者はこうも仰っております。

鬼速PDCAとは究極の前向き思考だ。

前進を続ける人生のほうが絶対に楽しい。

本書には計画の立て方も詳しく解説されています。

三日坊主や鬼速で成長したい方必見の一冊なので、ぜひ一度読んでいただきたいです。


5.おまけ

蛇足にはなりますが、この記事を作る際、

自分の頭を整理するために下のような図を作り、それを見ながら執筆していました。

もちろん本書では詳しく解説されていますし、図では少し端折ってしまっています。

図右下の単語も、本書に出てくる造語です。

せっかく作ったので、皆さんの本書を読む際、少しでも参考になってくれれば嬉しいです。